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● 重いものを選ぶ |
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「重い物が良いですよ」などと言うと、ものすごくいい加減な鍵屋のように思われそうですが、重量というのはある程度の判断基準になります。
現在破壊(カギ穴壊し)の主な対象になっているディスクシリンダーは、錠本体の中に板状のタンブラーが並べられているだけです。そのためシリンダー自体の強度が低く、ドリルなどを使った破壊に対する十分な強度が得られません。
これと比較して、カラーの部分やボディーの部分が金属塊から削り出して作られているものは、強度が高いのは当たり前です。当然ですが金属から削り出している無垢のものは重量があります。
材質の違いなど、他の要因もあるので 一概には断言できませんが、一般的に同じ型式に対応しているシリンダーであれば、持った時に重い方が丈夫で強度があると判断できると思います。
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● 値段で選ぶ |
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これもお叱りにあいそうなのですが、値段も一つの判断基準になることは否定できません。やはり高いものにはそれなりの理由があるもので、ある程度の値段がついているシリンダーは性能も高いものが多いというのが事実です。
もちろん値段が高ければ必ずしも性能が良いとは限りませんし、逆に安いものが全て悪いものではありません。しかし、相対的に見て性能と価格は比例していると言えます。
価格が手頃で性能が良いものをお勧めする良心的なお店ばかりなら良いのですが、現実はそうでない場合もあり、そこがみなさまを不安にさせている部分ではないでしょうか。
したがって防犯性能を優先してシリンダーを探している場合、迷った時にとりあえず高いものを選ぶのは、情報の少ない消費者のみなさまにとって決して悪い選択肢では無いと思います。
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● 子鍵の本数で選ぶ |
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スペアキーを作る予算はいくら位でしょう。ほとんどの方は1,000円以下で作れると思ってらっしゃるのではないでしょうか。実際に現在もっとも多く使われているディスクシリンダーやピンシリンダー用のスペアキーは、500円から1,000円位で作成できるので、そういった認識が常識となっているのは当然だと思います。
しかし現在販売されている高性能シリンダーの多くはディンプルキーを採用しています。このディンプルタイプのスペアキーを作ると、3,000円から6,000円前後かかってしまうのが普通です。元々出荷時に付いている本数が少なく、必要な子鍵の数が多い場合、その費用はバカにならないのです。
高性能シリンダーは高い精度で作られているものがほとんどです。その精度は、そのまま子鍵にも要求されますので、スペアキーの作成料金は当然高くなります。必要な鍵の数によっては、せっかく安いと思って選んだシリンダーが結局高くついてしまったという事がありますので、注意してください。 |
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● 普及率で選ぶ |
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大手のメーカーの製品は皆様の選択基準の一つのようですが、本当にそれが安心できる製品なのでしょうか。泥棒の立場を考えてみると、そうとも言えないのではないでしょうか。
このサイトをご覧になられている皆様でしたら分かると思いますが、コンピュータウィルスのほとんどはWindowsをターゲットにしています。理由は単純です。最もユーザーが多いOSだからです。
ウィルスを作るのは愉快犯なので、同一視できないとおっしゃるかもしれませんが、泥棒も同じではないでしょうか。非常に多く使われているシリンダーと、ほとんど使われていないシリンダーの、どちらのシリンダーをターゲットに侵入の手口を考えるのか・・・比較するまでもありません。
現在ピッキングの対象になっているのは、最大手のメーカーの製品である事を考えれば、最大手だから最も信頼できるというのは、防犯対策に関しては絶対的なものとは言い難く、注意しなければならない点の一つだと思います。
またアフターサービスやメンテナンスの事を考えると、全国的に対応できる大手メーカーの方がメリットが高いと言えますので、何を優先するかによって判断は変わってきます。いずれにしても普及率がひとつの重要な判断基準になるのは間違いありません。
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● シリンダーの裏側を見る |
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シリンダーにカラーがついているタイプの多くがカム送りの対象になっています。そのカラーがプレス加工のものは簡単に潰されてしまいます。このようなシリンダーにスペーサーの取付けなどの対策をしてもほとんど意味がありません。
カム送りの対策として選ぶのであれば、金属を削り出した無垢のものを選ぶなど、カム送りに対して有効な対策がされているかどうかを確認する必要があります。シリンダーは知識がないと前から見ただけでは分かりませんが、シリンダーの背面を見ることによって、ある程度の良し悪しは判断できます。
もちろんカム送りに対する判断基準はこれが絶対という訳ではありませんが、カラーが厚い、しっかりした作りの物を選んだ方が、良いシリンダーを選ぶ確率は飛躍的に高まるのも事実だと思います。
※カム送りに弱い危険な鍵のメーカー名と機種名は、>>こちら<<をご覧下さい。
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● キーの複製方法で選ぶ |
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どんなに高性能なシリンダーでも、キーが簡単に複製できるものでは、何の意味もありません。したがって、そのキーの複製方法は重要な選択肢の一つになります。
現在販売されている製品は、キーのコピー方法で分けると、「どこでも複製できるもの」「専門の業者でなければ複製しにくいもの」「メーカーでなければ複製ができないもの」と、大きく3つに分けられます。
防犯性能を考えると、当然ですが簡単に複製できないものの方が良いと言えます。キーの管理をカード式にしたり、メーカーの登録制にしたりと、そのメーカーによって変わって来ますので、購入の際に良く聞いてみると良いでしょう。
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